「正答率3割以下」は小6に限らないでしょ

大隈重信は何した人?」明治の偉人も小6の正答率3割以下 (読売新聞)
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_mext__20080628_2/story/20080627_yol_oyt1t00559/


んーむ、どうなんだろ、これ?
私だって、大隈重信とか言われても「立憲改進党のボスで、早稲田大学を建てた首相経験者」ってことぐらいしか知らんし、維新三傑にしても
江戸城開城とか西南戦争とか色々派手にやったのが西郷どん、暗殺されたヒゲが大久保、○○○して新撰組襲撃から逃げたのが木戸
……くらいの認識だし。
そもそも幕末・維新といえば、これまで割とシンプルな構図で語ることができた歴史の世界が、キナ臭くてドロ臭いカオスワールドに突入する境目なわけで、難易度的にも興味度的にも厳しくなるのは当然じゃないかと。



……と、ここまで書いたところで、mixiの関連日記を眺めてみた。
あー、国立教育政策研究所のサイトに実際の問題置いてあるんだ。どれどれ?


http://www.nier.go.jp/kaihatsu/tokutei_shakai/06002020000007002.pdf


って、なんだこりゃ?
設問によって難易度の差がありすぎる。「基礎知識レベル」と「重箱の隅レベル」がゴッチャになってる。
たとえば、今回の1位「卑弥呼」を答えさせる設問が「邪馬台国の女王になった」なのに対し、大隈重信はというと、


佐賀藩出身で国会開設にそなえ、政党をつくった」


こんだけ。「早稲田」も「立憲改進党」もなし。
要するに、簡単な問題に出てきたのが卑弥呼で、難しい問題に出てきたのが大隈さんってだけ。むしろ、よく3割も行ったもんだ。


大久保&木戸もひどい。
・「長州藩出身で幕府をたおし、新政府の中心となった」:木戸孝允
・「薩摩藩出身で幕府をたおし、新政府の中心となった」:大久保利通
おいおいおい! 出身地しか違わないじゃねーかよもう! こりゃ間違えるのも当然だって!


・「屋敷に貴族を招いて『望月の歌』を詠んだ」:藤原道長
「望月の歌」なんてまめちしきレベルじゃん。素直に「摂関政治」って書こうぜ。


・「大日本憲法をつくる仕事にあたった」:伊藤博文
だからなんで「初代首相」って書かない?


・「日露戦争の講和会議にのぞみ、のちに完全に条約改正した」:小村寿太郎
何の条約だ!内容を書け! 「関税自主権の回復」って書けよもーっ!


 とりあえず、記事書いた奴は問題読んでない。たぶん。