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「六月の玉子」「水無月セツオ」名義で美少女ゲームシナリオライターをしております。
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(六)は「六月の玉子」名義、(水)は「水無月セツオ」名義です

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TrivialTechnology iOSゲームアプリ まとめ

 以上、TrivialTechnologyiOSテーブルゲームアプリ10本を紹介させていただきました。
 そのまとめです。


前フリ http://d.hatena.ne.jp/eoj/20150806

○トランプ系

・スパイト・アンド・マリス(*) http://d.hatena.ne.jp/eoj/20150807
・ジン・ラミー(*) http://d.hatena.ne.jp/eoj/20150808
ピノクル(*) http://d.hatena.ne.jp/eoj/20150809
・クリベッジ(*) http://d.hatena.ne.jp/eoj/20150810
・ハーツ(*) http://d.hatena.ne.jp/eoj/20150811
・ブリッツ(スキャット、31) http://d.hatena.ne.jp/eoj/20150815
・ラミー500(500ラミー) http://d.hatena.ne.jp/eoj/20150816
ソリティアKing(*) http://d.hatena.ne.jp/eoj/20150814

ボードゲーム

・チャイニーズチェッカー(*) http://d.hatena.ne.jp/eoj/20150812
バックギャモン(*) http://d.hatena.ne.jp/eoj/20150813


(*)が付いているのはTrivialTechnologyの8本セットに含まれているものです。


私の紹介記事がどれだけ参考になるかわかりませんが、良いiOSライフを送っていただければ幸いです。

Trivial Technologyゲーム紹介(10) ラミー500(Rummy500、500ラミー)

(注・日付捏造してます。実際は8月18日に書いた記事です)



https://itunes.apple.com/jp/app/rummy-500/id963024820?mt=8 (無料版のみ)
(当方、iPadは持っていますが、iPhoneは持っていません。iPadだけでプレイしてのレビューになりますので、あらかじめご了承ください)


 「ラミー500」(500ラミーとも)はラミー系のゲームです。参考サイトによれば3人以上でも遊べるようですが、このアプリでは(今のところ)2人プレイにのみ対応しています。
 このゲームで特徴的なのが、「役を公開して点数を稼ぐ」という要素。
 メルドのためにワザと手札を増やすという戦法をとることも可能で、「手札を減らす」ことを第一目標とする一般的なラミー(ジン・ラミー、セブンブリッジ等)とは一線を画すゲームです。

◎ルール

・このゲームは、ジョーカー2枚を含めた、54枚のカードでプレイします。


・最初に、両者に13枚ずつ手札が配られ、捨て札置き場にカードが1枚置かれます。


・各プレイヤーは交互にプレイし、自分の番が来たら、以下のカードのいずれかを引き、可能なら「メルド」か「レイオフ」を行います。

  1. 山札の一番上のカード
  2. 捨て札の一番上のカード
  3. 捨て札の一番上以外のカード

 3についてはいくつか制限があるので、詳しくは後述します。

○メルド

 以下のような役ができた場合は、それを手札から場に出すことができます。

  • セット 同じ数字(文字)のカードが3枚もしくは4枚揃っている。麻雀で言うところの刻子槓子
  • ラン  同じマークの数字が3枚以上連続している。麻雀で言うところの順子。
     Jは11、Qは12、Kは13として扱い、Aは1もしくは14として扱う。
    (A→2→3や、Q→K→Aという繋ぎ方はできるが、K→A→2という繋ぎ方はできない)


・ジョーカーはどんなカードの代わりとしても使えます。
 その際、「このジョーカーは何のカードの代わりに使うのか」を宣言します。


・メルドしたら、役を構成しているカードに応じて点数を獲得します。

  • ジョーカー:15点
  • A:15点
  • J・Q・K:10点
  • 2〜10:書かれている数字に等しい点数
レイオフ

 自分、もしくは相手が公開している役に、自分の手札をくっつけることを「レイオフ」と言います。
(セブンブリッジと違って、メルドしている役がなくてもレイオフはできます)
 レイオフした場合も、レイオフしたカードに応じた点数を獲得できます。


・メルド、レイオフが終わったら、いらないカードを1枚捨て、自分の番を終了します。
 なお、捨て札の一番上のカードを引いた場合は、そのカードをすぐに捨てることはできません。*1

○「捨て札の一番上以外のカードを引く」


 カードを引く際、以下の条件のもと、捨て札の一番上以外のカードを指定して引くことができます。

  • 指定したカードを使って、即座にメルドかレイオフをする。
    (「一緒に引いたカードを使えばメルドできる」という場合でも可)*2
  • 指定したカードの上に乗っているカードも、全部一緒に引く

 これをすることで一気に手札が増えることになりますが、それが良いことなのか悪いことなのかは、状況次第です。

○ラウンド終了

・どちらかの手札がなくなるか、山札がなくなったら、そのラウンドは終了です。
 手札が残っているプレイヤーは、残っている手札の点数の分だけ減点されてしまいます。(この結果、ラウンド開始前よりも点数が減ってしまうことも有る)
 減点が終わったら、先手・後手を交代して、次のラウンドに進みます。


・ラウンド終了時点で、どちらかの点数が500点に達していたら、ゲーム終了です。
 点数が高い方が勝者となります。

◎感想

 ジンラミーやセブンブリッジでは「点数の高いカードは早めに処分する」というのが定石です。このゲームでも高得点のカードを持っていると大減点の危険がありますが、反面、高得点の役を作るチャンスでもあります。この辺りのリスクとメリットを天秤にかけた判断が重要なのでしょう。
 「高得点のために故意に手札を増やす」というハイリスク・ハイリターンな戦法を取ることも可能で、場合によっては「1ラウンドで獲得した点数が200点を越える」などという豪快な展開も有り得ます。
 「ラミー=早く上がるゲーム」という固定観念を崩してくれたゲームです。
 現在は無料版のみの公開ですが、将来はオンライン対戦に対応した有料版が出るのでしょうか。


参考:http://homepage2.nifty.com/cardgame/500rummy.html



追記(2015-08-18)
 ついさっきアップデートがあって、「3人プレイ・チーム戦・エキスパートレベル追加」との事だったのですが……、
どうやら追加要素解禁には「コイン」なるものが必要みたいです。
 コインはプレイを重ねることでもちょっとずつ貯まりますが、基本的には課金して買うものである模様。
 全要素解禁には1200コイン(≒1200円)必要。さてどうしたものか。

*1:2015-08-20追記 『そのカードを捨てれば手札が全部無くなる』という状況の場合は、例外的に捨てられる模様

*2:たとえば、捨て札にJが3枚ある場合、一番下のJを指定して引き、一緒に引いた他の2枚と組み合わせてメルドする、ということもできる。

Trivial Technologyゲーム紹介(9) ブリッツ(Blitz!)

(注・日付捏造してます。実際は8月17日に書いた記事です)



https://itunes.apple.com/jp/app/blitz!-lite/id340372401?mt=8 (無料版)
https://itunes.apple.com/jp/app/blitz!/id340372056?mt=8 (有料版)
(当方、iPadは持っていますが、iPhoneは持っていません。iPadだけでプレイしてのレビューになりますので、あらかじめご了承ください)
これは8本セットではなく、それとは別途に購入したアプリです。


 「カードを引いたり捨てたりを繰り返して手札を強化し、他のプレイヤーと勝負する」という内容のシンプルなゲームで、「スキャット」「31」という別名もあります。
 速攻で勝負をかけるか、じっくり手札を強化するか、その判断が問われます。

○ルール

・このゲームは4人で遊びます。(参考サイトによれば3人から9人で遊べるようですが、このアプリでは4人で固定です)
 各プレイヤーは、4枚ずつチップを持った状態からスタートします。


・ラウンド開始時、各プレイヤーには3枚ずつ手札が配られ、1枚のカードが捨て札置き場に置かれます。


・手札には、以下のルールに従って点数をつけます。

  • 手札をマークごとにグループ分けし、Aは11点、絵札は10点、それ以外はカードに書かれている数字に等しい点数として、各マークそれぞれについて合計点を求める。
  • 最も合計点の高いグループの点数が、手札全体の点数になる。


・各プレイヤーは時計回り順に、山札か、もしくは捨て札を取り、いらないカードを1枚捨てます。(捨て札を取った場合は、そのカードはすぐに捨てることはできません)


・「この手札で決着をつけよう」と思ったら、カードを引く前に「ノック」を宣言します。
 ノックを宣言したプレイヤーは、これ以上カードを引くことはできません。
 ノック後、他のプレイヤーが1回ずつカードを引いて捨てたあと、全員手札を公開し、それぞれの点数を比べます。


・比べた結果、点数が最下位になったプレイヤーは、1枚チップを失います。
 ただし、ノックしたプレイヤーが最下位だった場合は、1枚ではなく2枚チップを失います

  • 最下位のプレイヤーが複数いる場合は、最下位のプレイヤー全員がチップを失います。
  • ただし、最下位のプレイヤーが複数いて、その中にノックしたプレイヤーがいる場合は、ノックしたプレイヤーは最下位には含まれず、チップは失いません。


・途中で手札の点数が最高の31点になった場合は「ブリッツ」となります。
 ブリッツになった場合は、即座にラウンドが終了し、ブリッツになったプレイヤー以外の全員が1枚ずつチップを失います。
 ただし、誰かがノックした後で31点になっても、ブリッツにはなりません。


・チップの枚数がマイナスになったプレイヤーは敗北し、ゲームから抜けます。
 (最初の枚数が4枚なので、5枚以上チップを失うと負けになります)


・以上を繰り返し、最後まで負けずに残ったプレイヤーが勝者となります。

○その他

・「3 of a Kind」をONにした場合、同じ数字(文字)のカードを3枚揃えると、30.5点になります。


・参考サイトによると、親(最初にカードを出すプレイヤー)は時計回りに交代するようですが、このアプリでは常にユーザーが親になります。


・このアプリでは確認できていませんが、Wikipediaによると、山札が全部無くなったら、そのラウンドは引き分けになるようです。

○感想

 「取るカードを捨て札か山札から選べる」「いつ勝負をかけるかの判断が重要」「限界まで手札を強くするとボーナスが」という辺り、「ジンラミーからラミー要素を取り除いて簡単にし、みんなでワイワイ楽しめるゲームにした」という印象を受けます。
 人数が減るほど「チップ2枚喪失」の危険が高まるので、チップが少ない状態で一騎打ちになった時の緊張感はかなりのものです。
 簡単ルールで手軽に楽しめるゲームですが、オンライン対戦の相手が全然見つからないのは残念なところ。
 見た感じ、だいぶ前からアップデートされていないようで、8本セットの中にも含まれていないあたり、製作者的にはあまり力を入れていないアプリなのかもしれません。


参考:http://www.pagat.com/draw/scat.html

ブリッツ スペシャル・プライス [DVD]

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Trivial Technologyゲーム紹介(8) ソリティアKing(Solitaire King)

(注・日付捏造してます。実際は8月17日に書いた記事です)



https://itunes.apple.com/jp/app/solitaire-lite/id302866300?mt=8 (無料版)
https://itunes.apple.com/jp/app/solitaire-king/id302866295?mt=8 (有料版)
(当方、iPadは持っていますが、iPhoneは持っていません。iPadだけでプレイしてのレビューになりますので、あらかじめご了承ください)


 10種類のソリティア(トランプ一人ゲーム)が遊べるアプリです。
 ソリティアといえばアプリ業界(?)の定番ですが、さて、TrivialTechnologyのソリティアにはどんな特徴があるでしょうか。

フリーセル

 基本的なルールを説明する必要はないと思うので省略。ご存じない方はここを参照のこと。
 このアプリには、通常のフリーセルの他、「ボーナスフリーセル」「ハードセル」「ジェイルセル」という3つのバリアントが収録されています。

・「ボーナスフリーセル

 フリーセルの数が8つに増え、簡単になっています。

・「ハードセル」

 場札が裏返しになっていて、大幅に難易度が上がっています。

・「ジェイルセル」

 ハードセルと同じですが、フリーセルの数が8つに増えています。丁度良い難易度で、バリアントの中では一番面白いと思います。

クロンダイク

 いわゆる「ソリティア」です。「1枚配りルール」と「3枚配りルール」の両方を選択できます。
 これも説明する必要はないと思うので、ご存じない方はここを参照のこと。

○スパイダー

 F・ルーズベルトがハマったという逸話があるゲームです。
 これも説明する必要はないと思うので、ご存じない方は以下同文
 Windowsスパイダーソリティアと同様、「マーク1種類」「2種類」「4種類」の中から選べます。
 それから、「スパイダレッテ」というバリアントも選択可能です。これは一言で言えば「トランプ52枚だけを使ったスパイダー」なのですが、決して簡単というわけではなく、むしろこっちの方が難しいです。「マーク4種類」なんか全く可能性感じません、はい。

○ピラミッド

 これも有名なゲームですので、特にここでルールを説明する必要はないと思います。(ご存知ない方はこちらを参照)
 ただ、ピラミッドは、書籍やゲームソフト等によって細かいルールがまちまちですので、このアプリで採用されているルールをまとめます。

  • ピラミッドのカードはすべて表向き。
  • 捨て札を回収できる回数は、0回から2回の中から選択可能。
  • ピラミッドのカードを全部取ればクリア。山札や捨て札を全部取る必要はない。
  • あるカードの上に他のカードが1枚だけ重なっている場合、その2枚をペアにすることができる。

 なお、クリア条件を満たしても、山札を全部めくるまではクリアにならないようなので、慌てずに山札を粛々とめくりましょう。

○ポーカーソリティア


 次々めくられるカードを5×5のマス目に並べてゆきます。
 縦か横に5枚揃うと、その5枚のカードでできたポーカーの役に応じて、点数を獲得できます。
 採点方式は「アメリカ式」と「イギリス式」の両方から選べ、イギリス式はストレートの点数が高く、フラッシュの点数が低く設定されています。

  • ワンペア       米: 2点 英: 1点
  • ツーペア       米: 5点 英: 3点
  • スリーカード     米: 10点 英: 6点
  • ストレート      米: 15点 英:12点
  • フラッシュ      米: 20点 英: 5点
  • フルハウス      米: 25点 英:10点
  • フォーカード     米: 50点 英:16点
  • ストレートフラッシュ 米: 75点 英:30点
  • ロイヤルフラッシュ  米:100点 英:30点

 また、通常のポーカーソリティアに加え、「スイッチ・ア・ルー」「サーペントポーカー」というバリアントも選べます。

・「スイッチ・ア・ルー」

 配置したカードを自由に移動させたり入れ替えたりでき、通常のポーカーソリティアよりも高得点が期待できます。
 なお、最後のカードを置いた時点でゲーム終了になるので、最後のカードを置く前に、可能な限りカードを入れ替えておきましょう。

・「サーペントポーカー」

 最初のカードは好きな場所に置けますが、2枚目以降は、前に置いたカードと縦か横に隣り合った場所にしか置くことができません。(ただし、置ける場所がない場合は、好きな場所に置ける)

モンテカルロ


・5×5に並べられた場札のうち、数字(文字)が同じものが縦か横か斜めに隣り合っている場合、その2枚をペアにして取り除くことができます。
・場に空席がある状態で山札をタップすると、場札を詰めた後、空席の数だけカードを追加します。(詰め方は上図参照)
 山札がなくなった後は、詰める作業だけを好きなタイミングで行えます。
・全部のカードを取ることができれば、クリアです。

○ラ・ベル・ルーシー


・場札の先頭のカードを1枚ずつ動かすことができます。
・組札置き場には最初はAを置き、以降は同じマークで上り順にカードを重ねてゆきます。
・場札の上には、同じマークで下り順にカードを重ねることができます。
 場札に空席ができても、そこにカードを下ろすことはできません。
・途中で手が詰まったら、2回まで場札をシャッフルし、配り直すことができます。
・全部のカードを組札置き場に移動させれば、クリアです。

○ゴルフ


・場札の先頭のカードの中から、台札と数字が1だけ違うものを選び、タップして取り除きます。
・取り除いたカードが次の台札になるので、同じようにして連続して取り除いてゆきます。
・取れるカードがなくなったら、山札をタップしてめくり、新しい台札にします。
・山札がなくなる前に、場札を全部取ることができれば、クリアです。


 ゲーム開始時に「Allow Wrapping」をONにすると、AとKが繋がるルールになります。
 OFFにした場合はAとKは繋がりません。

○クロック(時計)


・カードを4枚重ねた山が13個ある状態からスタートします。
 周りの12個の山は時計盤の数字に対応していて(図参照)、中央の山は13(K)に対応しています。
・最初に、中央の山(Kの山)の一番上のカードが1枚めくられるので、その数字に対応した山をタップし、山の一番底に移動させます。
 すると、その山の一番上のカードがめくられるので、また同じように動かしてゆきます。
・途中で手詰まりにならずに、全部のカードを対応した山に移動できれば、クリアになります。


 有名なゲームですが、考える要素ゼロの、完全に運だけのゲームです。(成功率は1/13とのこと)
 個人的にこういうゲームはあまり好きではありません。

○Stalactities(鍾乳石)


 他のものに比べてもかなりマイナーなソリティアです。
・組札置き場には、ランダムに選ばれた4枚のカードが置かれています。
 このカードの上に、増分1か、もしくは増分2になるように、マーク関係なしでカードを重ねてゆきます。
 その際、増分1の場合はKの次はA、増分2の場合はQの次はA、Kの次は2になります。

  • 増分1:A→2→3→4→5→6→7→8→9→10→J→Q→K→A→……
  • 増分2:A→3→5→7→9→J→K→2→4→6→8→10→Q→A→……

 一度増分をいくつにするか決めたら、すべての組札で統一しなければなりません
 組札は13枚重ねたら、それ以上は重ねられません。
・場札は、先頭のものを1枚ずつ、組札かフリーセルに移動させることができます。
 フリーセルのカードも、移動できる時が来たら組札に移動できます。
・全てのカードを組札に移動させれば、クリアです。

◎感想

 ソリティアのアプリは数多ありますが、このアプリは色々な意味で「惜しい」アプリだと思います。


 確かに、他のアプリにはない長所は多いです。
 たとえば、ポーカーソリティアで、点数計算方法を「アメリカ式」と「イギリス式」から選べるというのは、他のアプリではあまり見かけません。(大抵はアメリカ式だけで、たまにイギリス式を採用しているものがある)
 フリーセルのバリアントである「ジェイルセル」はこのアプリのオリジナルだと思いますが、普通のフリーセルとはまた違った面白さで、結構楽しめました。
 「鍾乳石」のような「ド」のつく程のマイナーなゲームを持ってくるセンスも、好感が持てます。


 しかし、「もうちょっと何とかならなかったの?」と思える点も多く、いくつか問題点を挙げると、

クロンダイクやスパイダーはドラッグ移動に対応しているのに、フリーセルやルーシーは対応していない。
フリーセルの「自動移動」で、ホームセルに移動できるカードがあると、何でもかんでも見境無く移動させてしまう。
(Windowsフリーセルでは『場に残していても意味がないカードだけ移動させる』という風になっているのですが)
・「鍾乳石」で組札の最初のカードが隠れてしまうため。いつになったら「それ以上重ねられない状態」になるのかわからない。
・「時計」で最初のカードが表示されないことがある。


 以上、「光る部分はあるが、問題点も少なくない」というのが、現時点での感想です。
 前回のバックギャモンに続いてまた文句ばかりで申し訳ないのですが、Trivial Technologyの高い技術力を見込んでのことですので、是非とも改善を期待したいところです。


トランプ―ひとり遊び88選 (朝日選書)

トランプ―ひとり遊び88選 (朝日選書)

↑持っていますが名著です。オススメです。

Trivial Technologyゲーム紹介(7) バックギャモン(Backgammon)

(注・日付捏造してます。実際は8月16日に書いた記事です)



https://itunes.apple.com/jp/app/backgammon-free/id299466486?mt=8 (無料版)
https://itunes.apple.com/jp/app/backgammon-premium/id299466740?mt=8 (有料版)
(当方、iPadは持っていますが、iPhoneは持っていません。iPadだけでプレイしてのレビューになりますので、あらかじめご了承ください)


 西洋双六です。
 その歴史は古く、その起源は古代エジプトの「セネト」とも言われ、5世紀には今とほぼ同じ形になったと言われています。日本でも奈良時代には「盤双六」として遊ばれていました。
(本来『双六』というのはこの盤双六を指す言葉で、今で言う双六が登場したのは江戸時代になってから。徒然草に出てくる『双六の名人』というのも盤双六=バックギャモンの名人)
 まあ、有名なゲームですし、私が色々語ろうにも「何を今さら」的なことしか言えないので、詳しくは http://www.h-eba.com/heba/BG/bg0.html あたりを参照してくださいませ。

◎ルール

・このゲームは、二人で遊ぶボードゲームです。

・お互い15個の駒が、図のように配置された状態で始まります。
 白の側のプレイヤーは、右上から反時計回りに右下を目指し、黒の側のプレイヤーは、右下から時計回りに右上を目指します。


・最初にお互い1個ずつダイスを振り、大きい目を出した方が先手になります。
 同じ目だった場合はダイスを振り直します。
 先手の第1手は、順番決めに使ったダイスの目をそのまま使います。

○駒の動かし方

・まず、二個のダイスのうち片方を使い、駒をダイスの目の数だけ進めます。
 相手の駒が二個以上あるマス(ブロックポイント)には動かせません。
 そのあと、もう片方のダイスの目を使って、同じように駒を進めます。同じ駒を連続して動かしても構いません。


・以降は、お互い代わりばんこにダイスを二個振って、同じように動かしてゆきます。


・ダイス目が二個とも同じ(ゾロ目)になった場合は、出た目を2回ではなく、4回使って動かします。
 たとえば、5のゾロ目が出た場合は、「5マス移動」を4回行います。


・出したダイス目は、可能なら必ず使わなければなりません。動かせる駒がない時のみ、ダイス目を使わずに自分の番を終了させることができます。
 ただし、ダイス目を両方とも使えるような動かし方があるのなら、そのような動かし方をしなければなりません。
 また、ダイス目のうちどちらか片方しか使えない場合は、大きい目の方を使わなければなりません。


○ヒットとエンター

・相手の駒が一個しかない場所に駒を移動させた場合は、相手の駒を盤上から「バー」に移動させることができます。これをヒットと言います。


・バーに駒があるプレイヤーは、ダイス目を使って駒を盤上に戻さなければいけません。
 これをエンターと言い、バーにある駒を全てエンターさせるまで、他の駒を動かすことはできません。



・エンターできる位置は、ダイス目をnとした場合、自分のコースの始め(白の場合は右上、黒の場合は右下)からn番目の位置になります。
 相手の駒が二個以上あるマスにエンターすることはできません。
 エンターできる場所がない場合は、そのターンは何もできずに終了になります。

○ベアリングオフ

・全部の駒を、自分のインナー(自分のコースの後ろから6番目以内)に入れると、ダイス目を使って駒を上げることが可能になります。これをベアリングオフ(ベアオフ)と言います。



・ダイス目をnとした場合、コースの終わりからn番目のマスにある駒をベアオフすることができます。
 ただし、n番目のマスにも、その後ろにも駒がない場合は、代わりに一番後ろの駒をベアオフさせます。


・ベアオフの途中でヒットされてしまった場合は、ヒットされた駒を再びインナーに入れるまで、ベアオフはできません。


・先に全ての駒をベアオフさせたプレイヤーが、そのラウンドの勝者になります。

○点数

 どのような状態で勝ったかによって、獲得できる点数が変わります。
・相手が駒を一個も上げておらず、かつ、バーか自分のインナーに相手の駒がある状態で勝った場合は「バックギャモン勝ち」となり、3点を獲得します。
・相手が駒を一個も上げていない状態で勝った場合は「ギャモン勝ち」となり、2点を獲得します。
・上記以外の勝ち方の場合は、「シングル勝ち」となり、1点を獲得します。

◎マッチプレイ

 ルール設定で目標点数を設定した場合は、どちらかが目標点数に達するまでゲームを繰り返し、先に目標点数に達したプレイヤーが勝者となります。

○ダブル

・ルール設定で「ダブリング」をONにした場合は、ダイスを振る前に、「このラウンドで獲得できる点数を二倍にしよう」と提案することができます。これを「ダブル」と言います。
 ダブルされた側は、ダブルを受け入れるか(テイク)、拒否するか(パス)を選択します。テイクした場合は、点数の倍率を2倍にした上でゲームを続行し、パスした場合はその場でシングル負けになります。
・一度ダブルしたプレイヤーは、相手がダブルしてくるまで、自分から再びダブルすることはできません。

○クロフォードルール

 どちらかの点数が「目標点数-1点」に達した場合、次のラウンドではどちらもダブルすることができません。これをクロフォードルールと言います。
 ダブル不可のラウンドが終わった次のラウンドからは、再びダブルが可能になります。

◎バリアント

○ナックギャモン(NackGammon)

 初期の駒の配置が変わり、コースの始めから2番目に2個の駒が置かれた状態になります。

○オールドイングリッシュ(OldEnglish)

 同じマスに6個以上の駒を置けなくなります。
(付属のヘルプには『ダイスを2個使える動かし方があっても、必ずしも両方使わなくて構わない』という旨のことが書いてありますが、そういう状況になったことがないのでよくわかりません)

◎感想

 バックギャモン自体については特に言うことはありません。間違いなく面白いゲームですし、私のようなド下手が何か言ってるのを聞くよりは、世に数多いる海千山千の猛者たちのお話を聞いた方がいいと思います。
(ギャモンに興味を持たれた方は、まずAmazonあたりでバックギャモン・ブックを購入されることをお勧めします)


 このアプリの特長は、「ナックギャモン」や「オールドイングリッシュ」といったバリエーションが選べる点でしょう。特に「ナックギャモン」は、脱出困難な場所にある駒をいかにして脱出させるかがポイントとなり、普通のバックギャモンとはだいぶ違う展開が楽しめます。
 あと、EASYが本当にイージーです。CPUが、いかにも「接待プレイですよ〜」とでも言いたげな手をガンガン打ってくれるので、お手軽に勝利の快感を味わいたいのならうってつけです。


 ただ、オンライン対戦でマッチプレイ(『○点先取で勝ち』というプレイ)ができないのはいただけません。Windows付属のインターネットバックギャモンでもマッチプレイはできるのに、ダブルもギャモン狙いもほとんど意味がないシングル戦のみというのはいかがなものかと。(対戦相手が見つかりやすいのは幸いですが)
 それから、担当色が黒になると、強制的に「右下スタート右上ゴール」になってしまうのもマイナス。大抵のバックギャモンアプリは担当色に関係なく「右上スタート右下ゴール」で固定されてるので、かなり違和感があります。これがCPU戦のみだったら「白を使っておけばいい」という話なのですが、オンライン対戦だと黒担当になることもあるので、この辺りは改善してほしいです。


 なんか文句ばかり言ってるようで申し訳ないのですが、技術力があるメーカーだというのは他アプリでもわかっていますし、現在でも小まめにアップデートが行われているようですので、これからの期待を込めて。

バックギャモン・ブック

バックギャモン・ブック

Trivial Technologyゲーム紹介(6) チャイニーズ・チェッカー(Chinese Checkers)

(注・日付捏造してます。実際は8月15日に書いた記事です)



https://itunes.apple.com/jp/app/chinese-checkers-lite/id364478839?mt=8 (無料版)
https://itunes.apple.com/jp/app/chinese-checkers/id348851744?mt=8 (有料版)
(当方、iPadは持っていますが、iPhoneは持っていません。iPadだけでプレイしてのレビューになりますので、あらかじめご了承ください)


 要するに「ダイヤモンドゲーム」です。ただし、ダイヤモンドゲームと違って「大駒」はありません。
 ちなみに、ダイヤモンドゲームは1933年に生まれた日本産のゲームで、中国相手にドンパチしているこのご時世に『チャイニーズ』は不味かろうということで、名前を変えてリリースされたとのこと。
 とはいえ、チャイニーズチェッカーは別に中国生まれのゲームではなく、イギリスで生まれてドイツで今の形になったゲーム。それが、アメリカで売られた際に「『中国』ってなんか神秘的な響きでいいよね!」ってだけの理由で「チャイニーズ」と付けられたのだとか。
(昔の欧米では中国は神秘の国というイメージ。ノックス十戒でも第5条に『中国人を登場させてはいけない』と)

◎ルール


それぞれ2人、3人、4人、6人の時の配置。


・このゲームは、2人、3人、4人、6人のいずれかで遊びます。
 星状のボードの上に、各人10個ずつ駒が配置され、それらの駒をすべて反対側に移動させれば勝ちになります。


・各プレイヤーは、反時計回り順に交代で、駒を1個ずつ移動させます。
 駒は基本的に1マスずつ動かしますが、自分の隣に他の駒(自分の駒でも他の人の駒でも良い)があって、かつ、その向こう側が空いている場合は、その駒を飛び越えて移動させることができます


・さらに、飛び越えた先でもまた別の駒を飛び越えられる場合は、連続して飛ぶことができます。
 これを利用すれば、条件さえ揃えば、一気に駒を何マスも進めることができます。

◎感想

 盤面をよく見てルートを探したり、あるいは前もって「仕込み」をしたりして、連続ジャンプで一気に進むのが楽しいゲームです。
 参加人数を最大の6人にすると、4つ飛びや5つ飛びが連発されるような、大変にカオスなゲーム展開が楽しみます。(難易度はかなり高いですが。というか、私がまだ勝ててなかったりする)
 2人プレイでライトに遊ぶもよし、6人プレイで大混戦を楽しむもよし、簡単ルールのお手軽ゲームです。
 鯉や蛍の姿をした駒が跳び上がったりクルクル回ったりして、視覚的にも楽しいですね。虫の声や川のせせらぎが環境音として鳴ったりと、聴覚的にもいい雰囲気出してます。
 ただ、ハーツやピノクルと同じく、ネット対戦の対戦相手が全然見つからないのは残念ですが。


ポータブル ダイヤモンド(ビッグサイズ)

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