Trivial Technologyゲーム紹介(4) クリベッジ(Cribbage)
(注・日付捏造してます。実際は8月15日に書いた記事です)
https://itunes.apple.com/jp/app/cribbage-free/id301152770?mt=8 (無料版)
https://itunes.apple.com/jp/app/cribbage-premium/id301154120?mt=8 (有料版)
(当方、iPadは持っていますが、iPhoneは持っていません。iPadだけでプレイしてのレビューになりますので、あらかじめご了承ください)
クリベッジは、役を作ったり、カードを出し合ったりして点数を稼ぎ、どちらが先に目標点に達するかを競うトランプゲームです。
17世紀のイギリスで生まれた歴史の古いゲームで、欧米では今でもメジャーなゲームとして、パブ等で広く遊ばれているようです。
このゲームはお互いの点数が頻繁に変動するため、点数を記録するための「クリベッジボード」というものがよく用いられます。(このアプリでも、画面中央にクリベッジボードが表示されています)
◎ルール
基本的には2人で遊ぶゲームです。(3人で遊ぶモードもあり。一般的なルールでは4人まで遊べる模様)
・最初に、お互いカードを引き、どちらが親になるかを決めます。(数字が小さいカードを引いた方が親になります)
・両者に6枚ずつカードが配られるので、うち2枚を選び、親の前にある「クリブ」という篭の中に裏返しで入れます。
クリブのカードは親の所有物となり、親はラウンド終了時に、クリブの内容に応じて点数を獲得できます。(詳しくは後述)
・その後、「スターター」と呼ばれるカードがめくられます。このスターターは、後で役の判定の際に用います。
スターターがJだった場合は「ヒズ=ヒール」となり、親はその場で2点を獲得します。
・スターターがめくられたら、子から先に、代わりばんこにカードを1枚ずつ場に出し合います。
Aは1点、J・Q・Kは10点、2〜10はカードに書かれている数字に等しい点数として扱い、場に出ているカードの点数の合計が31点を越えないように出さなければなりません。
・出せるカードがなくなったら「ゴー」と宣言し、一旦カードを出すのを止めます。
両者とも「ゴー」を宣言するか、もしくは、場に出ているカードの点数の合計がぴったり31になったら、両者は自分が出したカードを(手札とは混ぜないように)引っ込め、最後にカードを出したプレイヤーの相手側から、また同じようにカードを出し合います。
・カードを出す過程で以下のような条件を満たすと、得点を獲得できます。
- 「15」 場に出ている点数の合計がぴったり15になった場合、2点を獲得する。
- 「31」 場に出ている点数の合計がぴったり31になった場合、2点を獲得する。
- 「ラストカード」 両者とも「ゴー」を宣言した場合、最後にカードを出したプレイヤーは1点を獲得する。
- 「ラン」 場に出したカードの数字が3つ以上連続している状態になった場合、連続数に等しい点数を獲得する。この際、Aは1、Jは11、Qは12、Kは13として扱い、順番は問わない。
- 「ペア」 前に出たカードと同じ数字(文字)のカードを出すと、2点を獲得する。
- 「ペアロイヤル」 ペアのあと、さらに同じ数字のカードを出すと、6点を獲得する。
- 「ダブルペアロイヤル」 ペアロイヤルのあと、さらに同じ数字のカードを出すと、12点を獲得する。
・両者とも全ての手札を出し終わったら、出した手札を元に戻し、手札とクリブの採点を行います。
採点は、子の手札→親の手札→親のクリブの順番で行います。(子の方が先に採点されることに注意)
○採点の方法
4枚の手札(もしくはクリブ)にスターターを加えた計5枚のカードで、以下のような役ができているかどうかをチェックし、できた役に応じて点数を獲得します。(スターターは両プレイヤー、手札、クリブ、共通のカードです)
- 15 2点
複数のカード(何枚でもよい)を組み合わせて、数字の合計が15になった場合、成立。
その際、Aは1、J・Q・Kは10として扱う。 - ペア 2点
同じ数字(文字)のカードが2枚ある場合に成立。 - ヒズ=ノブ 1点
スターター以外のカードの中に、スターターと同じマークのJがある場合、成立。 - ラン系の役
ラン系の役では、Aは1、Jは11、Qは12、Kは13として扱う。- 5ラン 5点
5枚のカードの数字が連続している。 - 4ラン 4点
4枚のカードの数字が連続している。
5ランが成立している場合は無効。 - 3ラン 3点
3枚のカードの数字が連続している。
5ランか4ランが成立している場合は無効。
- 5ラン 5点
- フラッシュ系の役
- 5フラッシュ 5点
5枚のカードがすべて同じマーク。 - 4フラッシュ 4点
手札のみの役で、クリブの場合は成立しない。
スターター以外の4枚のカードがすべて同じマーク。
5フラッシュが成立している場合は無効。
- 5フラッシュ 5点
- 役同士は複合します
- 同じ役であっても、構成するカードの組み合わせが違う場合は、複合します。
たとえば、S6-H7-D7-C8-D8という組み合わせの場合、ペアが2組、「15」が4組、3ランが4組出来上がったことになり、合計24点を獲得します。*1
・手札、クリブの採点が終わったら、親と子を交代し、次のラウンドに進みます。
・途中でどちらかの点数が121点に達したら、121点に達したプレイヤーが即座に勝ちになります。
たとえば、手札の点数計算の際、たとえ親が121点に達するような手札やクリブを持っていても、子の方が先に121点になったら、子の勝ちになります。
◎3人プレイ
このアプリは、3人プレイに対応しています。(要課金)
3人プレイの場合、以下のようにルールが変更されます。
・最初に配られるカードは5枚で、各人1枚ずつクリブにカードを置く。その後、クリブには新たに1枚カードが追加される。
・親は時計回りに交代。
カードを出すのや、手役の採点は、親の次のプレイヤーから時計回り順に。
◎その他
Count CardsをONにすると、手役の計算の際、自分で計算して申告します。実際の点数よりも高く申告してしまうと、ペナルティとして2点減点されます。
さらに、Play MugginsをONにすると、相手が実際の点数よりも低く申告した際にそれを指摘すると、不足している分の点数を獲得できます。
ただ、CPUが申告ミスすることはまず無いので、実質的には「こちらが申告ミスをすると、CPUを得させてしまう」というだけのモードです。
かなりマゾいというか、求道者向けのモードですが、強くなりたいならこのモードで修行をするというのも有りでしょう。普通に遊ぶ分にはどっちもOFFで良いと思います。
◎感想
運と思考のバランスが良く、時折派手な一発逆転もある、エキサイティングなゲームです。
「クリベッジボード」というトラディショナルな用具を使うあたり、いかにも「古式ゆかしい本格派カードゲーム」という感じで、さながら(山高帽に雨傘姿の)英国紳士たちの社交場に仲間入りしたかのような雰囲気に浸れます。
今回購入した8本の中では一番のお気に入りですね。クリベッジのアプリは色々試しましたが、自分的にはこれが一番良いと思います。
(前に述べましたが、今回の8本セットを買ったそもそものきっかけがクリベッジでした)
オンライン対戦の相手も見つかりやすいようです。(オンライン対戦は有料版のみ可能)
ただ、「3人プレイ」は追加課金が必要な割には、ちょっと期待はずれでした。選択肢の幅が狭まり、「どのカードをクリブに出すか」で頭をひねる楽しみが薄れてるような気がします。
(人間同士でワイワイ遊ぶ分には楽しいのかもしれませんが、3人プレイはネット対戦に対応していませんので)
参考:http://sekaiyugi.com/games/cribbage-1.html
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*1:・H7-D7のペア 2点
・C8-D8のペア 2点
・H7-C8の15 2点
・H7-D8の15 2点
・D7-C8の15 2点
・D7-D8の15 2点
・S6-H7-C8の3ラン 3点
・S6-H7-D8の3ラン 3点
・S6-D7-C8の3ラン 3点
・S6-D7-D8の3ラン 3点
合計24点